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Channel: はてこはときどき外に出る
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夫を亡くしてセブ島に留学することになった その2

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夫の闘病が暮らしの中心だった頃、この生活が終わったら旅がしたいとずっと思っていた。勤めていると長旅は難しい。もしも病気がよくなったら、わたしが稼いでもちおと旅をしながら暮らしたかった。もしもわたしがひとりになったら、その時はその時で旅をしながら暮らしてみたい。旅先で稼ぐ手段がほしい。日本を離れて仕事がしたい。

 

今年の春だったか、かんどーさんがどこか南の島でたこ焼きの屋台をはじめたというのを誰かのブクマ経由で読んだ。旅行かと思ったら部屋も借りて、本格的に店をはじめるようだった。おお、なんか意外なルートで海外で仕事をしたいを実現している人がいる。

www.kandosaori.com

 

そして一昨日。このままでは当分まともに暮らせないからどこかに転がり込みたいと必死で道を探していた深夜に、ふと南の島でたこ焼き屋いてたかんどーさんを思い出し*1、そこでかんどーさんがインフルエンサー留学生として招かれたと知った

www.kandosaori.com

 

ceburyugaku.jp

月間10万PVですか。あるよ、10万PV。今年に入って月に3回も更新してない拙宅ですが、何を隠そうがん関連の記事の検索流入でこのブログ、PVはそこそこ稼いでるんですよ。まったく何がどんな運を持ってくるかわかりませんね。

 

そうはいっても更新頻度やら審査はあるのかもしれないと思いつつ、まずはメールを出してみた。

斉藤様

 

・自己紹介
 はじめまして。福岡に住むブロガーで(実名)といいます。
 ハンドルネームは「くたびれはてこ」です。
 貫洞さおりさんのブログを通してこちらの記事を拝見いたしました。
 https://ceburyugaku.jp/52517/

 

 8月まで夫に扶養されていましたが8月末に夫が他界。
 ひとりで意気消沈するのはよくないと思い、兼ねてから夢だった語学留学を希望しています。
 語学を学ぶ目的は主に仕事です。
 英語圏の顧客と取引ができるようになりたい
 そして仕事関係の洋書とwebサイトを参照できるようになりたいです。
 フリーで仕事をしていおり、時間の融通は利きます。

 

・希望留学時期と期間
 10月末~11月末

 

・ブログ(もしくは何かしらのメディア)媒体についてのアピールポイント

 はてなブログ読者数 1375
 Twitterフォロワー数 5072
 メインブログ総ブログアクセス数 3839569

 ※はてなの仕様で1ヵ月分のアクセスと当月のアクセス数しか表示できません

 過去2年半夫の闘病があり、更新頻度は低めでした
 通常アクセス数は平均5000前後、更新時アクセスは1万~5万

 

 昨日  50315
 一昨日 45351

 

 この他に実名顔出しの仕事ブログとTwitterアカウントあり
 炎上も含めて拡散力はそこそこあります。

 

・通いたい学校の希望順(3つまで)
 3Dアカデミー
 シーフロント
 クレド

以上、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

送信時間は深夜2時。なんと翌日午後にはもう返信が来た。

 

この度はご連絡頂きまして誠にありがとうございます。
俺のセブ島留学の斉藤です。
 
下記の件、拝見させて頂きまして早速ご希望の3Dアカデミーにコンタクトを取った所、先方からぜひお越しになってほしいとのご連絡をいただきました。
 
今後の流れですが、メールアドレスをこちらから先方にご紹介し、先方の3Dアカデミー側から三上様へご連絡してもらう流れになります。
つきまして、しばし先方からの連絡をお待ち頂けますでしょうか。
 
どうぞ宜しくお願い申し上げます。 

 

いくら渡航費自己負担とはいえ、こんなにさくさく無料で海外留学なんかさせてもられるものなの。話が上手すぎる。かんどーさんがあんなに時間をかけて詳細にレポしてなかったら、絶対信用しなかった。いやまだわからないよ、学校からのメールが本当に来るかどうか。

 
そして昨日。
 

ブログ興味深く拝見いたしました。インフルエンサー募集とありますが、本キャンペーンの本来の目的ははてこ*2様のような、様々な個性とバックグラウンドをお持ちの方にセブ島留学をご自身の切り口で経験していただき、当校やセブ島留学の「場」をさらに活性化させることです。(結果としてそれがコンテンツとしてメディアに広まることも期待していますが)

 

ですので、はてこ様の留学がご本人にとって満足のいくものになることが我々にとって一番大事です。切り口はなんでもかまいませんので、本留学での目標や今後のビジョンなどをシェアしていただければ、学習法や企画などできる限りのご協力をさせていただきますので、ぜひご相談ください。 

 

このメールを見たときわたしは冷泉町のむら田で母に天丼を奢って店を出たところだった。驚いて思わず「え!なんか、ねえ、すごいよ、すごいメールきた!」と母にスマホを渡しそうになったが、くたびれはてこ様宛のメールを見せるのは憚られたので内容を伝えた。

 

「いいじゃない。いってきなさいよ」「すごいよ、無料で海外留学だよ?」「いいわね、ママもいきたい」「三食宿つきで洗濯と掃除もしてくれるって!それで朝からみっちり英語やるんだって!」「わかった、わかった」

 

母は街頭でティッシュを貰ったらドリンク無料券がついていたくらいのテンションだった。「なんでびっくりしないの?当たったのが自分じゃないから?」「そうよ」そうか。

 

実は母はここ数年冷めることのない英語学習熱に取りつかれ、寝ても覚めても英語を学ぶことばかり考えている。週一でネイティブのゆるい英会話講座へ通い、朝晩はNHK英会話講座を聞き、月に数回メモ帳をもって洋画を観に出かける。

 

スマホには攻略しつくした英語学習アプリが、ブラウザには常時翻訳頁が表示され、聞きなれない単語を調べては嬉々として娘に話し、よく使う日本語を英語でなんというかことあるごとに調べては深く頷きノートにまとめる。

 

母の悩みは会話をする英語話者が身近にいないということだ。一時期清掃に入っていたフィリピンの女性に話しかけていたが、彼女の日本語上達スピードが速すぎて英語の訓練にはならなかったらしい。母は70歳を超えて以来、海外に語学留学することを夢見ていた。 

 

「一緒にいく?」「…行ってもいいわよ」「学費と渡航費は自分持ちだけど」「いくらなの」「学費は12~3万だと思う。飛行機と現地で使うお金であとどのくらいかかるかだけど、ヨーロッパよりはずっと安いでしょ」

 

「じゃ、パスポートとらなきゃ」母は控え目な興奮を声に滲ませていった。

 

キャンペーンの目的が「様々な個性とバックグラウンドをお持ちの方にセブ島留学をご自身の切り口で経験していただき、当校やセブ島留学の「場」をさらに活性化させること」であるなら、母の個性とバックグラウンドは申し分ない。というわけで、先ほど一か八かで学校側へ母と同時入学したい旨を伝えるメールを送った。

 

返事が来たらまたお知らせします。 

*1:沖縄ドミトリーの南国暮らしと重なったのかも。

*2:原文は実名


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